三角形ABCの内部に点Pをとります。直線BPと直線ACの交点をEとし、直線CPと直線ABの交点をFとします。直線BFの中点をKとし、直線CEの中点をLとします。直線CFと平行で点Lを通る直線と、直線BCとの交点をSとします。直線BEと平行で点Kを通る直線と、直線BCとの交点をTとします。
さらに、点Lに関し、点Sと対称な点をMとします(※つまり、点Lは線分MSの中点となります)。また、点Kに関し、点Tと対称な点をNとします(※つまり、点Kは線分NTの中点となります)。
このとき、点Pが三角形ABCの内部を移動しても、直線MNが特定の1点を必ず通ることを証明しなさい。
(問題作成者: Ali Zamani)
【方針】
図を描くと、直線NMは点Pを通ると推測できる。そこで、直線MPとBCとの交点をQ、直線NPとBCとの交点をRとし、点QとRが一致することを示せないかと考える。

【解答】
△KTBと△KNFにおいて、
点Kは線分BFの中点なので
KB=KF …①
点Kに関し点Tと対称な点がNなので、
KT=KN …②
対頂角なので
∠TKB=∠NKF …③
①~③から、二辺夾角相等により、
△KTB≡△KNF
∴TS//NF、BT=FN
同様に、
△LSC≡△LME
∴TS//ME
次に、直線MPとBCの交点をQとすると、BE//TN, TS//NFより
QB:BT=QP:PN=QC:FN
BT=FNより
QB:BT=QC:BT
∴QB=QC
よって、点Qは線分BCの中点と一致する
直線NPとBCの交点をRとすると、CF//SM, TS//MEより
RC:CS=RP:PM=RB:ME
CS=MEより
RC:CS=RB:BS
∴RC=RB
よって、点Rは線分BCの中点と一致する
以上より、点QとRは、どちらも、線分BCの中点と一致することがわかる.
したがって、直線MNは線分BCの中点を通る■